Månadsvis arkiv: december 2017

”わたしが使いますから」 常に仕事が終わるときにバックアップは別で取ってあるから、わたしは違うパソコン”

”わたしが使いますから」
常に仕事が終わるときにバックアップは別で取ってあるから、わたしは違うパソコンでだって仕事はできる。
「いいの?助かるよ」
っはい!朝からご機嫌スマイル、頂戴いたしました。
わたしが働く会社は、生活雑貨を企画、製作、販売している。
所属は商品PR部。読んで字のごとく商品を紹介する部署。
もうすぐ、春の新生活シーズンに向けての新製品の商品説明会が有明にあるドーム型スタジアムで開催されるために、わたしがいる部署は大変忙しくしている。
あまりの忙しさで、課長のパソコンが悲鳴を上げたほどだ。
そのお陰で、役職組は毎日のように会議を開いていて、今日も課長がまだ戻っては来ていない様子。
昨日、もしかしたらご馳走になったかもしれないのに、お礼を言うこともしていないと言うことは、わたしの性には合わない。
「熊田さん。ちょっといいですか?」
堪らず、普段自分から話しかける事もない人に話しかけてしまった。
「な!なに?」
わたしが話しかけただけで挙動不審になられるほどに珍しい事のようだ。
「どうした?なんだ?」
わたしの前の熊田さんのお隣に座る松田さんも驚いてわたしを見ている。
「あ、いえ、なんてこともない事なのですが」
聞く相手を間違えたか?
「なになになになに?気になるわ!」
松田さんとは反対隣に座る城築さんまで参加しだした。
「なに?そっちが楽しそうなことになってるの?」
わたし達が座る6人でひと固まりの島の隣の島からも、首を伸ばして会話に参加しだした。
それ程に、わたしから話しかける事が珍しい事だったのかと、自分のことながら感心してしまった。いや、これが茉優にバレたら怒られる事か?
皆さん、仕事の手を休めてがっつりとわたしの方を向いている。
視線だけが向いている訳ではなく、体ごと向けて来ている。
佐藤さんと中島さんなんて、お隣の島からイスごとわたしの隣に移動して来てるし・・・・
「なにがどうしたって?」
佐藤さん達の行動を唖然として見ていると、前からせっつかれた。
「あ、ごめんなさい。どうでもいい事をお聞きしますが、昨日、福田課長はどういうネクタイだったか覚えていますか?」
熊田さんにそれを聞いてみようと思った理由は、ご実家が紳士服を売っていると言う話を以前聞いた事があったから。
そう言うことに関しては、ここでは一番適任かと思っただけだったんだけど
「っは?課長のネクタイ?・・・・・・・・・・ちょっと待って・・・・」
いきなり課長のネクタイ、しかも昨日のを聞いて来たわたしに戸惑いを見せたけど、そこはまず置いといて思い出そうとしてくれているようだ。
「なに?課長のネクタイがどうしたって?」
他の皆さんは、課長のネクタイを思い出す事をはなからあきらめているようで、なぜ聞いて来たのかを知りたいご様子。
「あのですね・・・・」
普段、自分の事をあまり話さないし、自分から何気ない話さえもしてこないわたしが話しかけた事が、驚きと同時に嬉しかったそうで、本当に何でもないような奢ってくれた””課長””を探しているだけだって言う話も真剣に聞いてくれた。
その後の会話が無くなったわたしを見て、苦笑いでそれぞれの仕事に戻って行くようだ。
やっぱり、昨日わたし達に奢ってくれたのは福田課長だったんだ。
昨日のうちにわかってれば、今朝会った時にお礼を言えたのに・・・・・
今朝の時点でお礼を言わないわたしの事を、不届き者と思ったかもしれない。
部長から頼まれた資料本とパンフレットづくりは、ちょっとやそっとじゃ終わらない位の量。
心してかからないと残業は確定的。
ましてや、そのほかの仕事も当然同時に進めて終わらせなければならない。
ともすれば、お喋りしている時間も勿体ない。
って言っても、みんなの仕事の手を止めたのはわたしなんだけどね・・・・
「あ、ちょっと資料室に行って来ます」
ある商品の説明文を打ち込もうとしたら、少し簡素な短い説明文しか書いていない。
これではお客様には伝わらないかもしれない、と加筆修正を加えておこうと思い資料室に向かった。
資料室は、数ある会議室の中で一番大きくて広い会議室がある15階の奥の方に位置する。
ここの階で役職組の会議をしているはずだからと、エレベーターではなく階段で上がることにした。
静かな空間にエレベーターの到着音って響くんだよね・・・・・
静かな空間なのかどうかは知らないけど。
どうせなら階段で昇った方が安心かもしれない。
15階に着いて、足音を立てないように扉の閉められた会議室を通り過ぎる。
ここの階は、外からのお客さんを招いての会議もするために、床の上にはグレーのカーペットが敷かれているからヒールの音は消されている。
それでも静々と奥の資料室に向かって行き、借りてきたカギで開けて中に入ると、普段、人の出入りが少ないからか埃っぽい。
窓を開けて空気を入れ替えたいけど、お隣にガタガタ聞こえると嫌だしな・・・・・
顔をしかめつつ、自社製品のデータが載った百科事典のような大きくて分厚い資料本の棚に行き、アイウエオ順で探し始めた。
順に見ながら少しずつ横に移動すると、
「あ!」
探していた本を見つけて、つい声を出してしまった。
ついでにニマって締まりのない顔をして、そんな自分を恥じた。
でも・・・・・ッム!
なんであんなに大きくて重たい本が棚の一番上に置いてあるのよ!
背の低いわたしだと、背伸びしたって指が掠るだけ。
たしか・・・・・
キョロキョロして踏み台を探すも、所定の場所にはないようだ。
っもう!最後に使った人は元に戻しておいてよね!
ここは自分だけしかいないと言う安心感から、普段は表に出さない素の感情をモロに表しちゃっている。
ひとりプンプン怒りながら踏み台を探そうと来た道を戻りかけたところで気がついた。
こちらを見て驚く顔をしている福田課長の姿が目の前にあった。
シマッタ!という顔と驚く顔は表に出さずに隠しながら
「どうされたのですか?まだ会議中では?」
そ知らぬ顔をして彼がここにいる理由を問いかけた。
「驚いたな。キミとは4年?5年?それくらいの付き合いだけど、ここの部屋に入って5分もしない短い時間で、見た事もないキミのいろんな顔を見れた・・・・・」
目の前に宇宙人が出て驚いているような感じで、ボソボソと言葉を落としている。
たしかに、入社して研修などをこなした後の6月から課長とずっと同じ部署で働いている。
最初の内は緊張で自分を曝け出す事が出来なかった。
慣れてきたころに、あの噂が出回ってあこがれていた先輩に拒絶されてしまい、その後は自分を曝け出す事をやめてしまった。
だから、課長が言っている事もまんざら大袈裟でもないわけだけど・・・・・
「し、失礼します」
戸惑いを感じつつも、やはり繕う顔を見せずに無表情で彼の横を通り抜けて部屋から出ようとしたけど
「本はいいのか?」
すり抜ける寸前で腕をつかまれて歩を止められてしまった。
「大丈夫です。元に戻ります」
居心地悪いこの状態で、彼が戻る気配もなしでは自分が部屋を出て行った方が無難だろうと思ったのに、掴まれた腕はなかなか放してもらえない。
それどころか、追いつめられてわたしの背には棚が当たっている。
タラ~っと冷汗が背中を伝って落ちて行く感覚が、なお更緊張感をマックスにさせているけど、自分で意識して表情を消す事はすでに曲芸の域まで達していることを自認しているわたしは
「課長。まだ仕事が残ってますので戻りたいのですが」
一層意識して感情を殺しまくった。
これは嘘じゃない。
たしかに部長に頼まれた仕事がたんまりと残っている。
ここで時間をロスしてしまっているから、今日のノルマが達成できずに残業は確定だろう。
「自社製品カタログを取りに来たって事は、部長に頼まれた資料本?」
背の高い彼が、背の低いわたしを見下ろしながら話し出し、次第に腰を落として目線を合わせて来る。
「はい。来週使う物ですので、出来れば今週中には目途をつけておきたいので戻ります」
扉側に立つ彼は、部屋から出ないように壁を作っている状態。
「なんで、自分を隠すの?」
わたしの話は丸無視の課長に苛立ちが湧いてくるけど、それも隠し
「隠してません。これが自分です。課長、会議の途中ではないのですか?」
壁を通して、隣からは話し合う声が聞こえて来ている。
「ああ、まだやってるよ。僕は電話がかかって来たから通路に出てきた」
そこでわたしがここに入るのを見て、彼も入って来たのか・・・・
それでも、長い時間退座していることもできないようでチラッとブランド物の腕時計を見ている。
課長職で、ましてや一番最年少の29歳(だったかな?)にしての課長では、役職組では当然一番の下っ端。
サボるわけにもいかないようで
「今日は残業だな?」
表情には出していないと言う自信はあるが、心でも読まれたのだろうか?
ずいぶんと自信満々と聞いてくる彼に無言で抵抗すると
「今日の会議は、昨日よりかは早く終わるはずだ。
残業でなくても、俺が終わるまで待っている事」
それは業務命令なのだろうか?
終業後の事まで指図されなくてはならないのか、そしてそれを容認しなくてはならないのだろうか?
「待つ待たないはお前が決めればいい。まあ、お前の事だから待ってるだろうけどな」
頬に手を当てられて、感情は出ていないようだけど引きつりつつあるのは自覚している。
「・・・・・っふ。どの商品のが欲しいんだ?」
意味ありげに笑ったあと、壁を作っていた体を棚から離して、先ほどのお目当ての棚の方に歩き出した。
固まったままでいるあたしに向かって
「ほら!取ってやるから、言ってみん!」
あぁ・・・・。
踏み台を探していたこともわかっていたのか・・・・・
「ホ行の本をお願いします」
取ってくれるのならありがたい。踏み台を探す手間が省けるし、何よりも早く課長から離れてこの部屋を出たい。
背伸びをしなくても手を上にあげただけですんなりと取れる課長の姿を見ると、自分が低身長なのが嫌になるし、この男の頭をハンマーでぶっ叩きたくなる。
カチャカチャ鳴る音は、わたしには心地よい音だったはず。
それなのに、今のわたしには不快に感じてしまう。
それもこれも、資料室から戻ったわたしに、
「アラーキー!待ってたよ!」
やめてと何度もお願いしてもやめる事をしない、佐藤さんが勝手につけたわたしの呼び名を叫ぶ声にゲンナリとした。
わたしよりも3つ年上(昨日誕生日だったらしい)の佐藤さんは、パソコンが若干・・・いや、かなり?苦手らしい。
エラーが発生すると、すぐにそれを放棄してしまう。
わたしがいなければ戻るまで待つことを優先させる。
結局は、今回の佐藤さんの注文の方に時間がかかってしまい、わたしが自分の仕事に戻ったのは退勤時間の30分前。
わたしに任せるだけだった佐藤さんは、使われていないパソコンを使って、さっさと自分の分の仕事を終わらせることに成功している。
わたし?
「っもう!」
だれもいなくなったフロアで、不機嫌さマックスで声にまで出して仕事をしているよ?
それも、課長の存在を頭から消え去らせるほどにね。
待ってろと言われた事も、会議が長引いているのも忘れてるね。
もう、全員が帰ったと思って、顔には皺が出来るほどに歪ませてキーボードを叩いてますもの。
「遅くなったから怒ってるのか?」
そんな言葉が聞こえて来るとは思ってもいないわたしは「っどぁ!」と謎の言葉を叫んで、思わずイスを後ろにおっ放うほどに驚いちゃってますが?
「なんだ?どぁって・・・」
一瞬、呆れたような顔をした後にすぐに笑い出した福田課長。
「驚かさないでください。もうだれもいないと思ってたのに・・・・」
うしろにすっ飛んで行って、ひっくり返ってしまったイスを元に戻しながら文句を言わせてもらえば
「なんだ、待ってたんじゃなかったのか?」
今度は眉尻を上げて少し不機嫌なお顔。
この人って、いろんな表情を惜しげもなく見せるのね。
油切れの所為か、キュイキュイと変な音をさせながらイスを引っ張って来て定位置に戻しながら座り
「まだ終わらなかっただけです。課長は終わられたんですか?思ったよりもかかってたようですね」
先ほどの課長の予想では、昨日よりも早く終わるだろうと言ってたけど、実際はさほど変わらない時間に終わったようだ。
「会議は終わったけどな」
あぁ、会議だけですか。
「お疲れ様です。わたしはもう少しかかりますので」
こうやって喋っていても、手と視線は仕事に戻っている。
人の事まで心配などしていられない。
「あとどれくらいだ?」
その場で聞けばいいものを、なぜか背中越しに手を伸ばしてマウスを操作する課長に
「課長。重いです」
若干、課長の体重もわたしの背中に乗せられている。
「俺は軽い方だ」
あんたの体重なんて興味はない。わたしに乗せている体を離せと言ってるまでだ!
「だいぶ終わってるじゃないか。残りは明日でも構わないな」
その言葉は、わたしに向かっての問いかけではなかったのですか?
勝手に操作させて保存させて終了させるのはやめていただきたかったですね。
阻止しないように、マウスを持つ反対の手でわたしの体を制御するのも一緒にやめて欲しかったです。
何気に抱きしめられているような錯覚に陥ってしまいます”

0 kommentarer

教室を後にして、トロ臭い足取りで

教室を後にして、トロ臭い足取りで、廊下を歩きながら各クラスのプレートを見上げた。
確か、華都音と百合男はD組だったはずだ。

ちなみに、華都音と百合男というのはクロエの幼馴染みのようなものだ日本樓投資

D組の扉を開き、二人の姿を見つけクロエはうなだれながら傍に歩み寄った。

「華都音、お弁当わけて。忘れた。ていうか知らなかった」

「あぁ?」

いささか目つきが悪く、口にピアスを空けた、腰まである黒髪の年齢の割に大人っぽい彼女、古城華都音(コジョウカヅネ)は、なに言ってんだお前は。と言うようにクロエを見つめた。

「なんでいつも話を聞かねぇんだよ、お前は」

「だから知らなかったの。聞いてなかったんじゃないもの」

とにかくお弁当をよこせ。と言わんばかりにクロエは不機嫌そうに応える。

「あらぁ可哀想にねぇ。でもアタシ達もお弁当持ってきてないわよ?」

クスクスと笑いながら言ったのは、出雲百合男(イズモユリオ)。
金色に脱色した髪を肩下まで伸ばし丁寧にゆるく巻いている。
メイクは少し盛りすぎでは?と思えるほどだ。
男子生徒の制服を着ているが、所謂オネェである。

「なんですって??馬鹿なのあんた達っ!?」

「バカはてめぇだよ…。学食。中学と違って学校食堂があるだろうが」

言われてクロエはきょとんと二人の顔を交互に見た。

「ふふ、せっかくだから今日は学食に行ってみましょうっ、てことにしていたのよ♪」

なるほど。
そう言えば、昨日の校内案内でやたら広い食堂やら、学校にしてはお洒落なカフェテリアまでもあった。

「お財布持ってくる」

てとてとと自分のクラスに戻り、それから財布を片手に携えて、華都音と百合男と三人で学食に向かった。

0 kommentarer

Hej världen!

Välkommen till improveme.se. Det här är ditt första inlägg. Redigera eller ta bort det och börja blogga!

1 kommentar